「コスタリカ産のSL品種?」
「SL品種」と聞いて真っ先にケニアのコーヒーが思い浮かんだ方もいらっしゃるかと思います。
そう「SL品種」はケニア産コーヒーの主要な品種で、その果実味豊かな独特な風味はコーヒーの多様性の扉のひとつを教えてくれたコーヒーでもありました。
さて、そのSL品種が海を渡り、コスタリカ各地で育まれたもののひとつを2025年10月の「今月のコーヒー」としてご紹介致します(もう6年前になりますでしょうか?コスタリカ産のSL品種は過去に一度だけ「サンタテレサ」のコーヒーをご紹介した事がありましたね)。
さて今回のSL品種はコスタリカの最高峰であるチリポ山、国立公園を誇る「チリポ地域」屈指の生産者「ロス クレストネス」マイクロミルが高標高に所有する農地「エル アルト」産のSL品種です。
同マイクロミル、同農地のカトゥーラ品種のコーヒーは、カザーナコーヒーではお馴染みとなってきており結構なファンの方も増えたな、と感じています。同じコスタリカ産のコーヒーでもチリポ地域の良質なコーヒーには特有の滑らかな質感、甘みある豊かな風味、芯のあるしっかりしたコクが特徴的に感じられます。
以前現地を訪れた際に感じたことは、豊かな自然環境に「農地」があり(険しい山道を車で登って行った記憶)、ミル(精製所)は清潔に保たれており、豊富な水資源があるため、良質な素材を通例「ダブルウォッシュト」と呼ばれる「ソーキング」(ウォッシュト処理で果肉や粘液質を除去したコーヒーパーチメントを、一定時間きれいな水に浸してから乾燥させる精製方法。残念ながら近年この方法でしっかりと作られているコーヒーは減っているようです)が行われており、これが「ロス クレストネス」のコーヒーのクリーンさに繋がっているのか、と実感しました。
本ロットのSL品種もこの上ないクリーンな質感、ケニア産のような特異なフルーティさはありませんが、良質なチリポ産のテロワールが感じられる豊かな風味とコクを実感して頂けることと思います(ケニア産のSLとの飲み比べもお薦めです!)。
焙煎はバランスに優れた良質なチリポ産の特徴をより活かすべく、シティ(中煎り)とフレンチ(深煎り)を組み合わせてご準備致しました。抽出の際は「やや粗め」の挽き具合がお薦めです!
〜 抽出メモ 〜
Roast Level:City + French Roast(中煎り+深煎り)
ex. 24 g(やや粗め) for 200cc
「ロス クレストネス マイクロミル」は高品質なコーヒー生産を目指し2008年に設立されました。
設立以前は地域の農協に納入する以外販路がなく、低地の生産性の高い生産者と同じ条件でチェリーを納めざるをえない状況にありました。高品質なコーヒーとして流通しなかったのです。。。
設立資金、販路の諸問題をコスタリカ政府、地方行政、ICAFE、輸出業者の協力によって解決し、マイクロミル設立直後より彼らの高品質なコーヒーは日本にも届くようになりました。
近い将来、この地域は辺境のコーヒー産地ではなくタラス地域に肩を並べる有名な高品質コーヒーの産地となると予想する輸出業者もあります。
常に品質向上への取り組みを続けている「ロス クレストネス」の素晴らしいSL品種のコーヒーを今月は是非、ご賞味、ご体験ください!
Los Crestones Micromill
Finca : El Alto
Producer : Hermes Calderón Jiménez
Region : Piedra, Rivas, Pérez Zeledón
Altitude : 1,875 〜 1,920 m
Cultivar : SL28
Processing : Washed
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¥1,280価格
100gごとに¥1,280
消費税込み
Roast Level: City(中煎り)+ French(深煎り)
0/500
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