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執筆者の写真khazanacoffee

香りで味わうコーヒー

嗜好品である「コーヒー」の愉しみ方は人それぞれ。

コーヒーに限らずどんな分野でも、ちょっとした「思い込み」や「固定観念」を取り除くことが出来ると新たな気づきや発見、違った側面が見えたり、接し方も変わってくるものでしょうか?


もし当店のコーヒー豆をご購入頂きましたら是非、試して頂きたい事柄があります。素材の品質が高く、生の状態、焙煎してからの鮮度が良いものに特化した愉しみ方と言えるかもしれません。


私たち「ヒト(人間)」は、「肺への気道」と「胃への食道」が「喉で交差」しているため、呑み込むときに喉から鼻へ抜ける香りを感じることができます。

香りを感じ取り脳に信号を送る「嗅覚センサー」は鼻の奥にあり、その嗅覚細胞は約1000万個と言われています(ex. 舌上の味覚細胞は約100万個、犬の嗅覚細胞は約2億個と言われています)。


「ヒト」には進化の過程で備わった(授かった?)2つの嗅覚経路があり、

ひとつは対象物から「鼻先にダイレクトに入ってくる香り」を感じる「オルソネイザル」、

もうひとつが「口中や一度喉を通った香りの成分が息を吐くときに鼻から抜ける香り」を感じる「レトロネイザル」経路と呼ばれていて、この2つの経路からの香りを愉しめるのは人間だけとのことです。

簡単に言うと人間は「鼻から吸って感じ取る」香りと「鼻から息を吐くときに感じる」2通りの香りを感じることができるのです。

私自身、このことに気がつき「香り」を意識し始めた頃からコーヒーの愉しみが一気に拡がり始めました(「香り」「液色」「温度」をより意識してお愉しみ頂けるよう店内でグラスでコーヒーを提供し始めたのもこの頃からです)。


今まで深煎りのコーヒー一辺倒だったお客様が浅めのローストのコーヒーを楽しんでくれ始めたり、液体がなくなった後、口中に残る(戻る)余韻、香りを愉しんで頂けたり、ちょっとしたきっかけでスペシャルティコーヒーの多様性をお愉しみいただける方が増えてきたのは私たちにとってとてもありがたく、嬉しい体験でした。


さて、これからコーヒーを淹れる前に、コーヒー豆を挽いたら最初に挽いた直後の「粉の香り」を嗅いでみてください。これを品質評価の際には「フレグランス(ドライ)」と呼んでいます。

次にコーヒーを丁寧に抽出したら「液体の香り」=「アロマ(ウェット)」を嗅いでみてください。

その後、口中にコーヒーを含んだら、お呑みになる前に鼻からゆっくり呼吸してみてください。

コーヒーをお飲みになったら、口を閉じたままもう一度ゆっくりと鼻から呼吸をしてみてください。


いかがでしょうか?

香りを意識するだけでいつもの一杯がちょっと違った表情を見せてはくれませんでしたか?

コーヒーを愉しむひととき、心を落ち着けて、是非、お試しください!


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